代表挨拶MESSAGE

一般財団法人 視覚健康財団理事長坪田 一男

 昭和50年(1975年)「一般財団法人 白内障研究所」は、慶應義塾大学医学部眼科学教室 第三代教授である桑原安治教授の出光興産株式会社の創立者であった出光佐三氏への白内障治療のご縁で創設されました。白内障は、加齢とともに誰もが発症する目の代表的な疾患です。当時は失明する病気として恐れられていましたが、今では安全に短時間の手術でより質の高い視力回復が望めるようになり、もはや白内障は脅威ではなくなりました。これも、桑原教授をはじめとする歴代の先生方の眼科学への情熱的な取り組みの賜に他なりません。

 現在、未だ視覚障害に至る重篤な病気は多数残っています。緑内障、網膜色素変性症、黄斑変性、角膜疾患、そして強度近視など、解決すべき課題はたくさんあります。さらに、超高齢社会により、老眼人口も増加しています。これまでは、老眼は病気と考えられてきませんでしたが、眼科医療技術の進歩により、老眼鏡を不要とする治療法も登場してきており、またクオリティオブライフの視点から老眼も克服すべき眼疾患のひとつと考えられるようになってきました。

 平成26年(2014年)より、歴史ある白内障研究所の理事長を引き継がせていただきましたが、眼科医療、ならびに視覚を取り巻く環境が時代とともに大きく変わってきました。2019年、令和元年の節目の折、これまでの白内障研究所を「一般財団法人 視覚健康財団」とその名を改め、新たな一歩を踏み出すこととなりましたのでここにご報告申し上げます。

 また、慶應には日本で最古のアイバンクとして設立された「慶大眼球銀行」がありますが、これを機に大学から独立し、新たに「一般財団法人 視覚健康財団アイバンク」としてスタートすることとなりました。当財団の重要な一部門となります。

 本財団は社会と眼科医療の架け橋として、視覚障害をなくし眼の健康を応援するためのさまざまな活動に取り組んでまいります。今後ともご指導ご支援賜りますよう宜しくお願い申し上げます。